作家、柳田國男氏によって言われるようになった、「ケ」と「ハレ」。
詳細はこちらでご確認ください。
水泳部の学生やスタッフらにとっては、前日アップで辰巳入りするところから、
「ハレ」の状態に突入となる。
その中で、学生は「ハレ」を体現する者としての振る舞いが見られるだろうし、
我々は「ハレ」を演出するために、時に熱くなったり、
時には冷静に彼らの行動を分析することが求められる。
「ハレ」の舞台に上がることは、誰にでもできる。
しかし、そこで勝ち残ることができるのは1チームしかないし、
勝ち残れるヤツは、1種目に大抵1人しかいない。
その「選ばれし1人」になるためには、
ここまでの努力は当然として、試合会場での努力も必要となる。
いわば、「ハレ」の舞台でもっても、何らかの努力が必要となり、
それらをきっちりとやり遂げた人に、栄冠は輝く。
我々が10月のキックオフ・ミーティングから、
じっくり時間かけて取り組んできた強化活動こともさることながら、
当日現場で行なわれるレース分析や、
様々なエルゴジェニックなケア、
小沢、黄海トレーナーらによる身体のケア・・・。
これらはより正確なコーチングで「ハレ」の、
しかもその頂点に届かせるために、
現場で欠かせないものである。
昨日、これまで取得したレース分析のデータを眺めていたが、
懐かしい名前も沢山あるけど(笑)、
別に誰に必要とされたわけでなく
「ただのお節介」で私と淳也さんとで始めた取り組みが、
今や学科の学生を巻き込んだ、一つの学びの場ともなっているのは感慨深い。
「ハレ」の舞台だけの特別な舞台装置だったものが、
「ケ」、すなわち日常の学習の「種」となってきた。
こういう傾向は、臨床医学の世界に近い。
癌の早期発見〜除去への過程は、
まさに昔は「ハレ」だったけど、
ウチの父の手術などは内視鏡のみで、開腹なし〜2日後退院などという、
10年前では考えられないことが既に「ケ」の世界のものとなっている。
昨日のレース分析スタッフ打ち合わせ。
普段はスタッフに淳也さんが説明をしていたのを、
初めてゼミ生に託してみた。
すると、水泳方法論やらゼミMTGなどで私からずっと口うるさく聞かされている話を、
彼らは口々に、ちゃんとリピートしてくれた(笑)。
今年は、フィードバック方法にひと手間加えた。
プリンタを会場に持ち込むことになった。
選手に対して、データをより分かりやすく表示するようにしてみた。
数値を感覚で取り込めるように。
それも、淳也さんとゼミ生たちがボランティアで、
エクセルを操作して、時間をかけて準備してくれたものである。
なぜみんな、そこまで頑張るのか?
きっと、多分、
「ハレ」の世界の頂点に立つ仲間たちの姿を、極めて近い傍で見られることもまた、
我々にとっては「ハレ」なのだからではないか?
答えは、勝ってみなけりゃ分からない。
なので、勝って欲しい(笑)。