朝から、妙だった。
一限目の水泳の授業。SAで班を持つ学生たちが、いつもどおり元気よく
「失礼しますっ! お願いします!」
と挨拶して一人ひとりプールへと出向いた事務室で、
いつもどおり、「お願いしますっ!」と言いながら、みんなを見送った。
最後に、今日の体操担当のルナが、挨拶して出て行ったのだが、
プールの事務室から見えるルナの頭部に、やや違和感が・・・。
「あ、先生っ!」
他の指導員が気がついた。
「ルナ、指導員帽被ってません!」(笑)
経験者なら笑える、7年目にして初の珍事であった。
そして3限目。
いつもと同様に一人ひとり挨拶して、プールに出て行くのを見送っていた。
授業は4班編成で行うため、準備体操担当の5人目がプールへ出ると、
次は私が補助の皆に挨拶して、プールへ出ることになっている。
いつものように5人目が出たので、私も自分の荷物を持ち歩みを始めたが、
2年社会学科の佐藤が、なぜか私より先にプールへ出ようとドア付近に行き、
さも普通に挨拶してプールに入ろうとしていた。
私は「???」と思いながらどうするかみていたが、
佐藤が挨拶しようとしたとき、
さすがにみんなが「お前、コッチ(先生を見送る側)だよ!」と、
額に汗掻きつつ、声にならない声を上げて、
空気で気づかせようと必死になった。
いずれも、大きな事故や怪我には繋がることなく、
とりあえず良かったのだが、
妙な一日だった。
そして、授業が終わり、研究室に帰ってきて、
自分の携帯メールを見てビックリ。
「まささんへ」(×16通)
「今すぐ雇用契約」(×4通)
「正規手続き・・・」(×12通)
「30過ぎると・・・」(×11通)
「週末会えます?」(×2通)
「割り切った・・・」(×7通)
・・・・・・・などのメッセージが、おびただしいほど襲ってきた。
「な、なんじゃこりゃぁ・・・」
携帯をまるで、自らを打ち抜いた弾丸を見るかのごとく、
私は松田優作よろしく、
研究室で一人括目し、ただ怒りに震えるのであった。