以前の新日本プロレスの前座では、ドロップキックは一試合二発までという取り決めがあった。前座では、難しい技や派手な技を見せるのでなく、レスラーとしての戦う姿勢や、簡単そうに見える技の奥深さや痛みを、観衆に伝えるのが主たる役割であった。例えば、ヘッドロックひとつとっても、本物のレスラーのそれは、確実に我々を泣かせることができるくらい痛いし、痛くする技術が存在するのである。若手は技の種類に走らず、一つ一つの技に気持ちを込めることが大事で、気持ちを込めるには、飽きるほどの反復が求められるのである。
オリンピック選手になった柴田も、若手の頃はドロップキックなんて打たせてもらえなかったのだが、数少ない技を一つ一つ大事に覚えてきた結果、今ではこのようなお手本のようなドロップキックを放つことができるようになったわけである。
ドロップキックを食らっていた若手は、練習後に一人ダイビングプールで黙々と追加練習をしていた。未来の柴田となれるか?頑張れ、斎藤!
