会場に着いてすぐに、入場許可証となるADカードをもらう手続きを行ったが、事前に話が通っていなかったようで、しばし待った。そのとき、地元秋田で30歳以上50mバタフライに出場した、オープンウオーターの杉沢選手が、私のいる報道受付から10mくらい離れた施設の入り口ゲートにいた。
「あ、野口さん! お久しぶりです」
「おぉ、久しぶり。あ、そういえば地元だねぇ」
「はい。でももうレース終わっちゃったんですけどね」
「50だと距離が短すぎたんじゃない?」
そんな話をしていると、彼は大声で言った。
「そういえば、野口さんが勝ったあのプール、あそこの方にあったんですよ」
と指差した先には、屋内競技場っぽい建物が・・・。
「え? ひょっとしてもうなくなったの? ってことは、このプール(今回の開催場)は、新しくつくったわけ?」
「はい。多分あの辺で潰されてます。残念でしたね(笑)」
ううっ・・・。
昔行きつけだったスナックに久しぶりに行ってみると、そこには既に新しいビルが建ち、新しい類の店が軒を連ねていて、馴染みの女の子たちももう結婚して家庭に篭ってしまった・・・一瞬、そんなような気分になった。昨日からこんなんばっか?
今日は初日で予選競技のみであったせいか、報道席にも人が少なかった。プール脇にある「報道用ワーキングルーム(普通のプレハブ)」も開店休業状態であった。しかし、そんな中でも原さんは普通にちゃんとベストを出した。レースは、先に挙げた課題がうまくこなせていた。明日はリレーの予選も2レースあるし、力発揮の感覚が微妙に違うだろうから、その辺がアジャストできるかどうかがカギとなろう。
明日は残念ながら中継がないので、その模様はネット中継でご覧ください。私の解説はありませんので、安心してボリュームを上げてお聞きくださいませ。
でも、23年前に自分が全国デビューした「ほぼ同じくらいの場所(悲)」で、弟子が場内のどよめきを誘うようなレースをしてくれたことが、なんだかとても嬉しかったのである。
