2007年07月24日

二面性

子供の頃から、妙に人間の持つ二面性に目覚めていた。

多分、最強のプロレスラーでありながら、孤児院の子供のためにファイトマネーを与えていたタイガーマスクに見る「強い者は優しい」という教育にどっぷり浸かっていたからに違いない。「リングにかけろ」の高嶺竜児しかりである。

私たちの小さい頃は、スポーツのヒーローは「弱者に対して気が利く」人でなければならないという、様々なモデルが存在したのである。

時折昔のビデオを酒の肴にするが、先週も今週も、たまたまピックアップしたビデオに、ウイリー・ウイリアムスが登場した。極真空手世界大会3位の実績を背負って、アントニオ・猪木とダブル・ドクターストップという死闘を繰り広げ、正道会館の佐竹雅昭とも空手ルールで戦った。

そんなウイリーは、劇画「四角いジャングル」では、普段は子供達に空手を指導する傍ら、幼稚園のスクールバスの運転手という職業を持っていた。猪木と戦うことが決まった経緯で、極真空手を破門されたのだが、猪木との試合で引退したら、その後はバスの運転手で食っていく・・・と、劇画内のウイリーは語っていた。それがやけに、子供心ながら哀愁を感じざるを得なかく、印象に残っている。そんなことを、酒飲みながらビデオを見て思い出した。

さて、成功裏に終わった(と報告されている)闘魂ジュニアキャンプで、多くの子供達を相手に奮闘したスタッフのみんなにも、是非、子供達に対する、そういう心を忘れずにいて欲しいものである・・・と思っている。あと10〜20年後の水泳界は、彼らを中心に回っていく。

そして、参加した子供達は、行く行くはその子達の後輩達に対して、同じように「闘魂」を伝承していく立場に、やがてなる。「強い者とはかくあるべき」という、現代の初等教育が教え損ねたものを、ここでは大事にしていって欲しい。

その頃私は、多分天空からみんなの活躍を見ていることになる。だから、せめて生きてるうちに、「千の風に」でも歌えるようになっておこう(笑)。

(文中敬称略)



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この記事へのコメント
野口先生の『二面性』の原点はそこにあったのですね

最後に笑わせて下さるそんな所が大好き!
またまた惚れなおしました(失礼しました
Posted by 20年前から at 2007年07月24日 08:44
 そうでしたね。スポーツのヒーロー伝説が私の中で崩れていったのはいつだっただろう・・・?
 現代のスポーツマンはエリートですからね。勝つためには人並み以上の努力と集中力がいる。その中で冷徹なエゴイストにならずにいられる事なんてできるのかな?
 そういった面々の中で、数字には現れない世界にも布石を打ち続ける野口さんの姿勢を尊敬いたします。がんばってください。
Posted by りんりん at 2007年07月24日 10:31