子供の頃から、妙に人間の持つ二面性に目覚めていた。
多分、最強のプロレスラーでありながら、孤児院の子供のためにファイトマネーを与えていたタイガーマスクに見る「強い者は優しい」という教育にどっぷり浸かっていたからに違いない。「リングにかけろ」の高嶺竜児しかりである。
私たちの小さい頃は、スポーツのヒーローは「弱者に対して気が利く」人でなければならないという、様々なモデルが存在したのである。
時折昔のビデオを酒の肴にするが、先週も今週も、たまたまピックアップしたビデオに、ウイリー・ウイリアムスが登場した。極真空手世界大会3位の実績を背負って、アントニオ・猪木とダブル・ドクターストップという死闘を繰り広げ、正道会館の佐竹雅昭とも空手ルールで戦った。
そんなウイリーは、劇画「四角いジャングル」では、普段は子供達に空手を指導する傍ら、幼稚園のスクールバスの運転手という職業を持っていた。猪木と戦うことが決まった経緯で、極真空手を破門されたのだが、猪木との試合で引退したら、その後はバスの運転手で食っていく・・・と、劇画内のウイリーは語っていた。それがやけに、子供心ながら哀愁を感じざるを得なかく、印象に残っている。そんなことを、酒飲みながらビデオを見て思い出した。
さて、成功裏に終わった(と報告されている)闘魂ジュニアキャンプで、多くの子供達を相手に奮闘したスタッフのみんなにも、是非、子供達に対する、そういう心を忘れずにいて欲しいものである・・・と思っている。あと10〜20年後の水泳界は、彼らを中心に回っていく。
そして、参加した子供達は、行く行くはその子達の後輩達に対して、同じように「闘魂」を伝承していく立場に、やがてなる。「強い者とはかくあるべき」という、現代の初等教育が教え損ねたものを、ここでは大事にしていって欲しい。
その頃私は、多分天空からみんなの活躍を見ていることになる。だから、せめて生きてるうちに、「千の風に」でも歌えるようになっておこう(笑)。
(文中敬称略)
野口先生の『二面性』の原点はそこにあったのですね
そんな所が大好き!
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