昨日はどこもかしこも、何を血迷ったのかスポーツのビッグイベントが目白押しだった。
都庁からお台場では東京マラソンが、大雨の中怯まず豪快に開催され、東の江東区では競泳の都室内もありーの、都心の国立競技場ではラグビーの日本選手権準決勝もあれば、西の府中では初G1フェブラリーステークスもあり、更に後楽園ホールのゼロワンMAX興行では高岩竜一がジュニアヘビー2冠に輝くは、両国では棚橋が金本を破りIWGPを防衛し、加えてカート・アングルがいよいよ新日本に本格参戦した。
おまけに海の向こうでは、松坂投手が初ブルペンで、夜のスポーツニュースが軒並み生中継を試みたし(軍配は日テレ「うるぐす」に上がったようだが)、フィラデルフィアでは、ノアの森嶋猛が地味にROH王者を奪取していた。
これにゴルフやスノボなどの冬季スポーツの話題もあったわけで、昨日はスポーツニュースのネタに事欠かない一日だった。
一昨日入試があったため行けなかった都室内を見に、私も朝っぱらから辰巳へ行った。その後、ある学会の理事会があったため一路早稲田に出て、また辰巳に戻ったのだが、時間がなかったため、タクシーを使った区間があった。
交通が半ば遮断された都心では、タクシーの運転手さんが「こちとら商売あがったりさ」とグチをこぼしていた。思い切り、スポーツ関連の仕事を、しかも国のやや中心域でしている私に対して、そんなこと知る由もない運転手さんは「こんなこと(マラソン)やってくれても困るんだよ。知事は選挙があるもんだから、必死になって実績作りたいだけなんだよな。でも、7時間も都心を封鎖されて、こっちは今日一日捨てたようなもんさ」と、とくとくと嘆くだけであった。
私は何も言葉を返せず、仕方ないので「お釣りは結構です」とタクシーを降りた。
しかも早稲田出身の吉田の道案内が不十分だったせいで、目的地まで雨の中10分近く歩かされた・・・。やっぱり今年は厄年だ。
スポーツが万人に勇気を与えたり生きる力となる期待がある一方で、「収入が減少する」という現実的な犠牲を蒙っている人もいること直視すると、海外や地方からは高評価を得たと思われる今回の東京マラソンは、都心部に住む人にとっては意外と受け入れ難いものであったとも言えるのだろうか。また、都庁出発の際一般参加のランナーは、あまりに長蛇の列になってしまったため、スタート合図後、スタート地点を通過するまでにおよそ30分かかった・・・なんていう情報もあるくらいだから、競技環境の整備も課題となったことだろう。しかし、テレビでは完走した方々の誇らしく微笑ましいインタビユーが続き、泣いているタクシーの運転手さんらの現実とはかけ離れた印象を受けた。
いずれにせよ、走る側と都心に住んだり仕事したりしている人たちの間の価値感の隔たりをどう埋めていくかが、今後の継続に影響を及ぼすような気がしてならない。依然として日本の「スポーツ嫌い人口」は減っていないのだから。
