入試の時期である。
今日の日刊スポーツには、早稲田大の受験者数が減少したことが報じられていた。一時は20%だの30%だのと受験申し込みが増えたとか・・・という情報もあったのに、実際には3桁単位で減少したというのだから、他大学のこととはいえ驚いた。
なぜそれが新聞記事になっていたかというと、いわゆる「愛ちゃん」だの「ハンカチ王子」だのの効果が期待されたにもかかわらず、受験者数が減少したという話題性があったからにほかならない。秘かに「さすが早稲田は広報がうまいなぁ」と、私は感心していたものだが、意外にも当の受験生には、それが「競争率が高くなる」ことへの不安感となって、「競争の少なそうなところを探そう」という方面へと思考を働かせてしまったという。ホントかよ!と思うのだが、実際に本学でも試験監督に立ち会ってみると、やはり大半の受験生はかなり必死だ。そこまで頑張るのだから、「絶対受からないといやだ!」という考えになるのも、なるほどと頷ける。
受験生の立場にたって見れば、「ここがどういう大学か?」「何が学べるのか?」という大学側からの情報は依然少なく、そのことが、受験生の迷いを生む大きな要因であることは理解はしている。さりとて、話題性や受かりやすさだけで、受験しようかやめようかを論議されていること自体は、一教員として本音を言えば、あまりうれしいことではない。
やはり自分自身の目指すものや目的意識をもとに、「この大学なら、体育教員になるために頑張れそうだ!」とか「ここで勉強して、一人前のスポーツ指導者になるんだ!」という高い意識の学生が欲しい・・・と、一教員としてはそう思うし、元来そうあるべきであろうことは、我々の立場からすれば忘れてはならない。この辺は、現場の受験生の気持ちもわかるし、自分たちに課せられた役割も十分果たせていない・・・という、若干のジレンマも抱えているわけである。魅力ある教育・・・口では簡単だが、イメージ先行にならないように、しっかりとしたシステムを作らなければならない・・・と、気を引き締めるわけである。
・・・などと考えていたら、我がクラス3年の沙希と彩子が研究室にやってきた。見ると二人ともスーツ姿。
「どしたんや、いいかっこして・・・」
「コスプレです!」
3年もたつと、私の笑いのツボもわかってきたようだ。彼女らはそう言いつつ、「義理と人情の糖」を置いていった。就職関係の講座かなにかに行ってきたところだったようだが、彼女らも縁あって私のクラスに来たのだから、きちんと面倒を見なければ・・・と思いつつ、缶コーヒーの上蓋を開けると・・・。
うわっ! 初詣のとき以来です。ご無沙汰しております。無我、頑張ってますね。
さて、卒論の学生たちが一応口述試験も終了して、我が研究室での私の担当した9名の学生たちも一通りの課程を終えた。あとは20日の成績発表を待つばかりである。ここで一人ひとりの評価はできないが、皆、確実に4月の最初の勉強会のときよりも、数段成長した。私は口述試験に立ち会いながら、一つ一つの質問を見事にさばく彼らを見て、一昨年のインカレ「大阪で得た満足感に似たものを感じた。スポーツでも人は成長できるけど、勉強でも人は成長できる。当たり前のことであるが、あらためてそのことを痛感したのであった。
彼らは口述試験後には私の部屋の掃除をしてくれて、その上卒論打ち上げの際に寄せ書きをくれた(涙)。この濃い10ヶ月間を忘れずに、社会の荒波を乗り越えて欲しい。
そして打ち上げに出られなかった淳一! グアムでも宿題を忘れないように!(念押し)

